贈与税&相続税のルールが変わった時に絶対にやってはいけない3つの事

2021年11月10日(水)

こんにちは。
元FPの自由人、金刺です。
最近新しいビジネスを立ち上げて少し忙しくなってきました。

皆さんは成人してから親からお金を出してもらって何か購入したことがありますか?
私は一度もありません。
FPをやるまでそれが普通だと勘違いしていたのですが、世の中はそうでもないようで、 「家や車、子供の教育資金、はたまた老後のために
積み立てまでお金を出してくれる 親が存在している」ようですね。

しかも結構多い。
結構な事です。

経済を回すためには、お金を持っているリタイア世代が、
お金のない現役世代の消費を肩代わりすることは非常に大事です。
資金流動性が上昇し、GDPを押し上げる最高の手段だと思います。
しかしながら、ただでさえ停滞している日本をさらに停滞させる一手が
下される可能性が高まりました。
昨年末に決められた税制大綱にこんなことが書いてあります。

「相続税と贈与税を一体化する」 これが何を示すのか?
シンプルに考えると「贈与というルールがなくなり“生前に渡した資産の全てが
相続財産にカウントされる”」というのがしっくりくる。

この場合「相続税を軽減するために行う贈与は全く意味をなさなくなる」訳です。
そうなると私たちは一つ考えなければならないことがある。
「相続財産の控除枠が小さくなって以来、
相続税は普遍的な税になっている」という事だ。

こういう時は決まって起こることがある。

FPや不動産の営業マンがここぞとばかりに“相続対策”を圧しつけてくるのだ。
このメルマガを読んでいる人は慌てずに行動してほしい。
という事で、今回はちょっとした不動産と預金があるだけで襲い掛かってくる
相続税に対して、絶対にやってはいけない事を解説します。

保険を使った贈与スキームは完全に使えなくなる

相続を贈与に寄せてくるという選択肢が提示されない限り、
贈与というシステムが相続に統合されることになるので、
金融商品を使った贈与スキームは通用しなくなる。

生前に行った行動の全てが、相続時に清算されることになるからだ。
また現在進行形でそれ(贈与したお金を保険に積み立てたり、
投資信託に積み立てたりしている)をやっている人は、
中止しないと税金を取られることになる。

今年の12月に新しい税制大綱が発行されるが、
贈与と相続の統合が行われたことを確認したらすぐにやめる事をお勧めする。

そしてそれを駆け込みで提案されたとしても、採用するのはやめた方がいい。
何故なら、総理大臣はあの増税大好き岸田である。
特に今回は再分配を強調しており、目指す先は格差是正なので、
「贈与、相続財産がある家なんていうのは格好のターゲット」である。

金持ちから資産を奪えば、格差は縮小し景気は良くなると本気で思っている
マルクスどっぷりな方なので、
2021年に実現しなくても遠くない未来に実現に至るだろう。

また保険を採用した場合、解約した場合ほぼ元本割れを起こし、
いたずらに資産を減らすことになってしまう。
仮に、解約せずに払い済みにしていたとしても資産硬直性が高まり、
インフレに対して最弱の資産になる。

念押しするが、「保険は絶対にやめた方がいい。」

投資商品はギャンブルになる

投資商品(株や投資信託 等)は保険よりマシといった程度だ。
何故なら投資商品の場合、贈与した日、贈与月or贈与前月or贈与前々月の平均のうち
最も低いものが適用されるからだ。
3か月も猶予があれば、銘柄選びに長けているのであれば
有効的に使える手段ではある。

ただ金融商品の先行きを確実に的中させるのは至難の業であり、
プロであっても、3か月間の価格推移を正確に当てる事はほぼ不可能だ。

もう一つの問題として、相続人が投資に明るいかどうか?というのもある。
しかしながら、保険とは違い流動性が高いので、
親子で資産運用に相当自信があるならやってもいいだろう。

どうせ人生はギャンブルみたいなものですからね。
こういうのも一興だろう。

不動産は昔も今もちっとも有効ではない

相続と言ったら不動産、みたいなイメージがある人が多いようだが、
私は職業柄、それでどれくらいの人が苦しんできたか知っている。
先ず、贈与と相続が統合されると、居住用不動産の場合、
上の代からお金を貰って不動産を購入するとか、譲り受けるとか
そういう手段が全くおいしくなくなる。
更に今まで通り不動産取得税がかかるため「単純な不動産の贈与」は悪手になる。
相続の場合は小規模宅地が適用できるなら保険や投資商品よりマシだが。
しかし投資用不動産となれば話は別だ。
相続対策で収益不動産をやるのは結構だ。
実際に納税額は少なくなる。
ただそれだけだが。
「収益不動産を始めたらその後、経営しなければならない。」
売り飛ばすとしても時間を空けなければならない
(短期間で売却すると納税額が高くなる)。
そして収益不動産は大して儲からない。
儲かっている人は一握りだ。
不動産経営は結果が二極化しやすいので、成功して金持ちになるか、
失敗して人生降りるかしかない。
不動産の営業マンは良い話しかしないし、
セミナーでも成功事例しか聞かないだろう。

私は若い頃、収益物件販売の営業を2年ほどやっていたことがあった
(初年度は新人賞、二年目は全国7位の営業成績)
そんな収益不動産を売りまくった私だから断言できるが、
不動産経営で上手く行く条件がそろった立地は非常に限られている。
「大地主でもない限り手を出すべきではない。」 といったように、
贈与と相続が統合されると打てる手が塞がれてしまうのだ。

税金とる側から見れば非常に合理的な判断だが、
とられる側から見れば非常に無慈悲なルールになる。
この無慈悲なルールに対して私たちは無力なのか?

そうでもない。
何故このようなルールになったのか?
理解すればやりようはいくらでもある。
但し沢山の人に教えるつもりはない
(多くの人が知ると塞がれるから)ので
今度ひっそりと講義でもしようと思います。

それではまた会いましょう。

メルマガ執筆者

貯蓄塾®塾長/経済研究家/マーケティングプランナー
金刺 知徳(KANAZASHI TOMONORI)
1979年 東京都生まれ
関東学院工学部建築工学科卒
学生の頃バイトで貯めた80万円をラッキーパンチで650万円にしたのをきっかけに株式投資にのめり込む。
大手建築会社で働く傍ら「経済学」「政治学」「地理」「心理学」を猛勉強。元々得意だった「数学」を加えて独自の投資方法を確立。お金の専門家になるためにFPの資格を取り、実務経験を積む為保険の代理店で働く。十分に経験を積み、資金も貯まったところで2014年に貯蓄塾を開校。

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